社会の窓際から

暇を謳歌したい。

クールビズをインストールしました。

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世間を舐め腐り、就職活動もろくにしないまま大学を卒業し、その後の短くはない年月をふらふらぶらぶらぷらぷらと過ごし、今年の春から長時間労働特化型納税奴隷アンドロイドとして日々を過ごしているのだけれど、世間知らずの僕は文字通り知らなかったのだけれど、どうやらスーツを着るタイプの長時間労働特化型納税奴隷アンドロイドの世界には「クールビズ」なるものがあるらしいんですよ。まじで。

 

クールビズというのは長時間労働特化型納税奴隷アンドロイドがオーバーヒートしないようにするためのアプリケーションで、僕は今月始めにそれをインストールされた。

 

自由を謳歌する賢明な人間であれば、雨の日に傘を差すように、暑い日にはTシャツ・短パン・サンダル姿で悠々自適にざるそばでも食べて過ごすのだろうけれど、奴隷アンドロイドとなるとそうはいかない。

 

長時間労働特化型納税奴隷アンドロイドというのは愚鈍な人間のステータスシンボルであるアイフォーンと同様に何らかのアプリケーションをインストールしてやらなければ中身がすっからかんの人形と大差がなく、外部からの指示がなければどうにも動くことができない宿命にあり、己の感覚も悉く他人任せな存在である。

 

よって諸行無常が支配する多様なこの広い世界にはクールビズがインストールされていない長時間労働特化型納税奴隷アンドロイドもいて、彼らは灼熱の真夏日にも拘わらず、長袖シャツを着、首回りにネクタイをグルグルに這わせ、背広をがっつりとまとうことになる。

 

まぁ、所詮は思考の止まった無感覚な奴隷アンドロイドなので本人は何とも思っていないだろうから心配は無用である。

 

しかーし、少しでも人間としてのゴーストを宿している者からすると、その姿は暑苦しい以外何ものでもなく、せっかくの冷涼感溢れるざるそばも台無しである。

 

幸いにも僕はクールビズをインストールされたので、良かったなー、これでざるそばを嗜んでいる高貴な有閑階級の方々への迷惑を低減できるなー、と思ったのも束の間、んじゃあクールビズって具体的にどういう格好をすればいいのかしらん、ヘインズのTシャツにグラミチの短パン、そして沖縄人の必需品である島サンダル姿というクールでビズみたいな感じのニュアンス的なスタイルで出社してもいいのかしらん、と疑問に思ったのでその答えを求めて電子空間をしばらく漂流してみた。自称ファッション評論家みたいな感じのニュアンス的な肩書の人間の意見を幾つか参照してみた。

 

結論から言うと、クールビズがインストールされている長時間労働特化型納税奴隷アンドロイドとはいえ、Tシャツ・短パン・サンダル姿で出社することはできないらしいのである。

 

クールビズというのは、「暑いだろうから背広着ぃ―ひんくてもかめへんで、ネクタイ巻かへんでもかめへんで」、たったその程度のことらしく、革靴に長ズボンは必須であり、シャツに関しても、我らが自称先進国日本の宗主国であるアメリカ合衆国の元宗主国であったイギリス、すなわちスーツの源流の地イギリスにおいては半袖シャツなるものは論外でー、ってな具合で、欧米コンプレックス丸出しの理由で長袖シャツが原則らしく、暑いんならさー、袖まくれや、その方がなんか女子ウケ良いらしいよ、ってな具合で、機能性よりもファッション性を優先させるという中二病のような有様で、暑さ対策として絶望的なアプリケーションであることが判明した。

 

僕は、こんなんやってられへんど、と思った。

せめて半袖シャツくらい着させてくれや、と思った。

巷を練り歩く自称ファッショニスタが半袖シャツを着ている僕を見て、胸中で「ははーん、あの凡夫、クールビズ=半袖シャツと思ってやがるな、下郎が。そもそもシャツというのはスーツに対して下着という扱い。その下着をば前面に押し出し、ましてやシャツというのはそもそも長袖が基本中の基本のキ印で、それこそがまさにフォーマルの証。半袖シャツというのはむさ苦しい日本で考案された謂わば本流に対する亜種であり外道であり邪道でありバーロー。あー胸糞悪っ」と思ったとしても一向にかめへんと思った。シカッティングである。

 

ってなわけで、暑気の迫る某日、公用外出というパシリ用務を承った際に暇を持て余したので、スーツセレクトに立ち寄り、半袖シャツを5着調達するに至りました。

 

夏日にTシャツ・短パン・サンダル姿になれない己の不自由を呪いつつも、半袖シャツを着ている長時間労働特化型納税奴隷アンドロイドたちを反自称ファッショニスタ運動の同志としてみなし、今年の夏を淡々と乗り切っていきたい。

 

P.S.

ピピピさん大丈夫かしらん。